迎え火、送り火の方法
これまでお盆に関していろいろお話してきましたが、お盆という行事の最大のポイントになるのは「火」でしょうか、ご先祖様への思慕を想い、人間の心情を思うと、火がもつ物理的な温かさ以上に、人間のこころの温かさに想いはおよびます。
これは、仏様になられた故人の精霊(しょうりょう、みたま)が迷わないようにという、現世に生きる人間ができるせめてもの道しるべであり、それはつまり、裏を返せば、もう二度と会うことができない故人の魂を迎え、受け入れたいという人間のやさしさの部分の表れではないかと思います。これは、儀式とかならわしという以前の話であり、人間のこころの奥深くにだれもが抱いている本質的な優しさの象徴であるようにも思われます。
さて、ここでは表題にもありますように、お盆にはつきものである「迎え火」と「送り火」の方法についてお話していきたいと思います。
まず、「迎え火」になりますが、これは、お盆の初日の夕方に焚いてご先祖様をお迎えします。いろいろな方法がありますが、一般的には「おがら(麻の茎の部分の皮をはいで乾燥させたもの)」を焚いて、門口でたき火をします。
そして、「送り火」に関しても同様に、精霊があの世へ向かう方角を間違えないように、家の門の周辺で「おがら」を焚きます。
普通、迎え火の儀式を行った場合は送り火の儀式も行います。特に「送り火」は、翌年再会できることを祈りつつ、たき火にその願いを込めるのです。
精霊棚は、かつてのように川に流すことが近年禁止されるようになっていますので、塩でお清めして、一般ごみとして処理してください。
精霊棚(盆棚)のつくり方
では、ここからは「精霊棚(盆棚)」のつくり方について説明していきましょう。まずこの「精霊棚(盆棚)」とは何かということから始めますが、これは、「ご先祖様の精霊がお戻りになる場所」と認識していただいて結構です。
精霊棚は、正式な作り方になると、正直言ってかなり手の込んだものになります。もちろん気持ち的には正式な方法でつくりたいとお考えの方もたくさんいらっしゃるでしょうが、材料からして素人ではなかなかそう簡単にそろえられるものではなく、また、そのつくり方も少々手が込んだものになってしまいます。そこでここでは、簡単にできる精霊棚のつくり方をご紹介していきたいと思います。
まずは、小さな机を用意します。そして、敷物を1枚用意します。この敷物は、正式なつくり方の場合には「真菰(まこも)」が必要になります。それから、五供や季節の野菜、果物、故人の好物などをはじめとしたお供え物を用意します。それから、お盆と言えばもちろん「きゅうりに割り箸」で知られる、なすときゅうりでつくった牛馬も用意してください。これに提灯があれば文句なしです。
小さな机を、仏壇、もしくは、仏壇がない場合にはご先祖様をお迎えするにふさわしい場所に置きます。その上に、敷物(できれば真菰)を敷き、お位牌をその中央に据えます。そして、お供え物を、なすの牛、きゅうりの馬とともに供えます。これで精霊棚はできあがりですが、その端に提灯を飾りつければ完成となります。
次のところでは、精霊棚のパーツに関して説明していきたいと思います。
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